コンサルタントはどこかの部署に所属して勤務するわけではないため、受注した案件、プロジェクトごとに従事することになります。若手の内はどのプロジェクトに参加すればよいのか指示されますが、ベテランになると自分で好きなプロジェクトを選べるようになります。ただプロジェクトのリーダーも手足となって働いてくれるコンサルタントを探しているため、相思相愛の結果になるとは限りません。同時期に幾つのプロジェクトに参加できるのかは、ファームの方針次第と言えます。複数のプロジェクトへの参加を認めているファームもあれば、1つのプロジェクトに集中することをルールとしているところもあります。ただ後者の形態であっても、リーダーになる頃には、必然的に複数のプロジェクトに関わっているのがほとんどです。クライアントの要望は様々で多岐にわたりますから、実際に受注する前に予想することは不可能です。新奇な要望を聞き入れてプロジェクトを開始しても、通常は数か月を単位として進めなければなりません。優秀なコンサルタントであれば数か月で終えることもありますが、案件によっては何年も費やすことがあります。プロジェクトが余りに長く続いているようであれば、初期の頃に参加したコンサルタントは別のプロジェクトに異動していることも珍しくありません。自分には不向きな案件だと思った時点で、異動する自由もあるのがコンサルティングファームの特徴です。因みに戦略系のプロジェクトは短期間で済ませるのが一般的です。長くても半年で終えなければ、良い戦略を生み出せる可能性は低いでしょう。