社内で問題に直面した際、外部からのコンサルタントの力を借りようというような提案が出た場合、注意深く考えて頂きたいのは、現実的なビジネスの現場では、問題解決の方法は1つではないという事です。社内で大きな問題を抱えてしまっていると、どうしても問題点ばかりに気がいってしまい、問題の解決方法の評価をするような観点に結びつかないことが多いからです。ビジネスにおける問題解決のスキルは、ずばり実践であり、場数でもあります。コンサルタントとは、経験値を積んだ人に、その知恵や能力を一時的にでも借りてみようといような気持ちで、問題解決に一緒に取り組んでいく課程のことを言うのではないでしょうか。そのような賢者の知恵とも言えるものを拝借した中から、いくつも考えられる解決方法を振るいにかけて、自分たちが求める解決方法を紡ぎだしていくのが、本来の問題解決のコンサルタントとなるのです。ビジネスの場で、問題を抱えてしまうと、その負担が大きすぎて、本来の本筋を見失ってしまうような人々もいますが、そのような事がないように、軌道修正を行ってくれるのが、コンサルタントの役目であり、コンサルタントの提示する解決方法は、決して1つではないのです。いくつかある解決方法の中から、実際に、事業進行の決定権をもっているのは、事業に実際に関わっている皆さん自身であります。