コンサルティングの成り立ちを語る時には、19世紀後半の第二次産業革命以後の事が述べられる事が多いようです。19世紀末のアメリカでは、個人商店の数々が、企業へと成長する課程で、経営に助言を求める事業主側が、有識者や知識人や技術者に、様々な知恵やアドバイスをもらった事がコンサルタントの始りであるようです。当時は、作業内容や工程、また、それらのコストなどを見直し、徹底した管理を行う事で、一連の業務が体系化され、効率化を帯びていくような流れを生み出す事が、コンサルタントに求められていました。このような、事業の成功が拡散するとともに、コンサルタントの存在の世間に認められるようになり、世界的に浸透をみせるまでになったそうです。日本に、コンサルティング的な業界や、考え方が伝来したのは、20世紀のはじめと言われていますが、当時の日本の企業内では、弁護士や会計士が、それぞれのコンサルティング的な役割を担っていた事から、外部からの第三者的なコンサルティングを受けるようなシステムは、すぐには浸透していかなかったようです。高度成長期とともに、様々なビジネスの体系が生まれ始めると、その複雑さを解決する為に、コンサルタントの存在が、必要不可欠となっていったような経過が日本独自のコンサルティング誕生の背景となっているようです。